「言の葉の庭」

 

「言の葉の庭」

 
新海監督の作品は一通り見てきた(ごく短い短編は見逃しているかもしれないけれど)。その中で「言の葉の庭」は、おそらく現時点では最高傑作だと思う。少なくとも自分にとっては今までの作品で一番、気持ちが動かされた。

上映時間は短く、予告と短編(「だれかのまなざし」)、そして本編、すべての時間を足しても1時間で収まってしまう。そういう点では「ほしのこえ」と、そのディスクに収録された「彼女と彼女の猫」と似た関係にあるのかもしれない。

そこに原点回帰という発想があったのかは分からない。けれど「だれかの~」の視点が猫にあったこと、世界観が近未来的であったことを考えると、なきにしもあらずではないかと思う。

「雲のむこう、約束の場所」以降、長編の公開が続いたけれど、正直に言えば、どれもぴんとこなかった。映像的には申し分ない出来だと思ったけれど、これが見たかったのかな、という気持ちはどうしてもぬぐえなかった。
自分は「ほしのこえ」が好きで、何度となく見返している。「彼女と~」も。だから今作が短編で、存在感を持つ作品に仕上がっていたことがとても嬉しい。

だからといって短編だけ作ってくれと言いたいわけでは、もちろんない。長編もどんどん挑戦してもらいたいけれど、たまに今作のような短編に戻ってくれることも期待したいと思う。

最後に、音楽もとても良かった。今回は天門さんとのコンビではなかったけれど、いろんな人とコンビを組みながら柔軟にやっていってほしい。もちろん、天門さんとのコンビが最高だと思うけどね。

いい台詞があったんだけど、うろ覚え。「まわりの人は変わっていくのに、自分は15の頃から何も成長していない」といった台詞。今度、もう一回見たときに確認します。

2013年10月29日追記

「27歳の私は、15歳の頃の私より、少しも賢くない・・・。私ばっかり、ずっと・・・同じ場所にいる」

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